1.ガムから始まる虫歯予防
 「虫歯を作らない」という完全シナリオは、出産前のお母さんがガムを噛むことから始まります。
 出産前、約3ヶ月頃から、80%以上(できれば100%)のキシリトールを含有したガムを毎日噛むようにしてください。ガムのコマーシャルではありません。キシリトールの薬理的効果、つまり、お母さんの歯の周りに存在しているStr.mustans(ミュータンス)という虫歯菌の数を減らすことが目的です。キシリトールを使うと、mustansの代謝を阻害し、数が減るのです。
 こうすることによって、お母さんから子供にmutansをうつす確率が低くなります。虫歯は、感染性の病気です!

2.歯ブラシで歯磨きを始める
 出産後、子供の歯が出てくるまでの虫歯予防は、お母さんのガムだけです。乳前歯(乳歯の前歯)が萌出(出てくること)する、生後7ヶ月前後から、忙しくなりますよ!
 よく、育児書とか、母親教室では、「出てきた歯をガーゼで拭いて下さい。」と指導していますよね。これでは、虫歯になって下さい! 歯磨きが嫌いになって下さい! と言っているようなものです。
 では、どうすればいいのでしょうか?答えは簡単。歯が、2mm程度出てきたら、迷わず歯磨きをして下さい。ちゃちゃちゃっと、弾(はじ)くような感じで、短時間で、リズムに乗ってきれいにします。怖いですよ〜〜(笑)。乳児の扱いもまだ新米のご両親にとっては、とても大変な作業となります。でも、頑張って!軽い気持ちで、あまり一生懸命にならずに、毎日1回必ずすること!親も、子供も慣れが大事です。
 
3.離乳(できれば、1才までに)
 これも大事な作業の一つです。ボトルカリエスといって、上の乳中切歯(つまり、真ん中の2本)の間に虫歯ができやすいからです。また、子供が寝ないからといって、人工乳を寝る前などに哺乳ビンで与えるのは、虫歯を作っているようなものです。子供は、管理していかなければなりません。子供の自由にさせないぞ!主導権は親にある!といった意気込みを持って下さい。
 
4.歯がくっついているところができたら、フロス!!
 乳前歯と乳前歯の間、乳前歯と乳臼歯の間、乳臼歯と乳臼歯の間、とにかく、歯と歯がくっついたら、デンタルフロスを始めて下さい。
 どうすればいいの?
 わからない人が多いと思いますが、安心して下さい。日本では一般的ではないからです。でも、西洋諸国では、重要な地位を得ています。
フロスが、一番重要なことだとは、だれが信じましょうか!?
 私が、言いたいことは、このことだけかもしれません!

 まあ、とにかく、フロスを見て、練習して下さい。
 
5.生活のリズムを1才前後から身につけさせる
 起床の時間、食事の時間、おやつの時間、もちろん、フロス、歯ブラシの時間、お風呂の時間、就寝の時間をきちんと決めて、リズムを付けさせて下さい。もし、もし、これが成功したら、子育ては半分成功だと思います。健康で、元気で、愉快な子供になってくれるでしょう!
 
 これ以降、あまりすることはありません。もちろん、毎日、毎日、ま〜いにち! 唾液(だえき)を歯に付ける作業、つまり、フロスと歯ブラシによる歯垢清掃は、親の責任の元に行って下さい。休みたいとか、さぼりたいとか、思ってはいけません!それが、親の仕事です!お風呂に入れないことがあっても、歯を磨かない日はないようにしなければいけません。
 
 この後、歯医者さんに頼むことに注意をして、シーラント、フッ素、PMTC、矯正、抜歯などの判断をしてもらい、必要なら処置をしてもらいましょう。
 
 そして、12才になったら、独り立ちできるように、フロスと歯ブラシの基本と、今まで10年以上も子供の歯磨きをしてきたことを教えてあげましょう!技術的なものも必要ですが、その理念が大事です。